更新:2003年2月16日(日) 09:51 (日本時間)
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「NO!監視」ニュース 【第2号】 2003-01-12

 12月24日、セブン‐イレブン本社(以下S‐E本社と略)が、私たち「監視社会を拒否する会」の公開質問状ニュース創刊号参照)に対して文書で回答してきました。その特徴は、以下のようなものです。


@ドーム型カメラに関して
 「ATM(現金自動預支払機)設置にともなう防犯」について「警察庁による指導等により設置」。「防犯カメラの正常な作動を妨げられないようにするために、カバーの付いたカメラを採用しております」。
 ドーム型カメラでの隠し撮りは利用者の人権を侵害するものではないかという私たちの質問には、まったく答えていません。
A監視カメラの運用基準について
 「カメラの管理、記録、性能、その他については、防犯の目的のため設置している観点からお答えを差し控えさせていただきます」。
 利用者のプライバシー保護に関しては、一言も出てきません。
B利用者の映像記録を警察などに提供しているのか、否かについて。
 「警察署長の捜査資料提出依頼書が発動された場合、事件捜査のみに限定し提出することはあります」。


ドーム型は カメラ保護のため≠ネどと大ウソ

 一見カメラに見えないように偽装したドーム型カメラ。このカメラを設置している理由について、回答では、カメラの保護のため≠ノカバーをつけている、などととぼけています。これはまったくデタラメ。このドーム型カメラをアイワイバンクから委託され管理しているSOK(綜合警備保障)のホーム・ページでは、このドーム型カメラを、「シークレットカメラ、それと知れず、がっちりガード」などと宣伝しているのですから、S‐E本社の説明は人をバカにしたものです。「それと知れず」に利用者の顔や姿をバッチリと撮影する、というのは明らかに隠し撮りです。にもかかわらず、S‐E本社は、その意図をおし隠しているのです。


利用者のプライバシー保護については一言も言及ナシ
 


 回答では、「防犯の観点から」と称して監視カメラの運用基準を一切明らかにしていません。運用基準じたいを設けているかどうかも、はなはだ疑わしいというものです。利用者のプライバシー保護に関しては、文字通りただの一言も出てきません。およそ利用者のプライバシーなど考えたこともない、というこの人権感覚の欠如には怒りが湧いてきます。


 1月19日付けの『サンデー毎日』の記事においては、S‐E本社広報室は、箱形カメラの運用基準については「社員や店舗オーナーの教育研修で徹底しています」とおしだしています。しかし、私たちが中野区のS‐E店舗のオーナーに質問したところ、誰一人として本部から運用基準の教育を受けたという人はいませんでした。これが事実なのでしょう。


 いや何よりも、ATMの設置にともなって付けられたドーム型カメラに関しては、各店舗のオーナーでさえその取り扱いについては何も知らされていないのです。アイワイバンクから委託されたSOKが全国のS‐E各店舗のドーム型カメラの映像記録を一元的に管理運用していると思われます。S‐E本社は、この映像記録がどう取り扱われているかについてひた隠しにしているのです。


警察に客の個人情報が筒抜け


 S‐E本社は、「防犯目的の他、警察の指導と要請にもとづき」監視カメラを設置した、とおしだしています。そして、警察から文書で依頼があれば、映像記録を提出する、というのです。S‐E本社は、「事件捜査のみに限定し提出」しているとおしだしています。しかし、私たちが店舗のオーナーに聞いたところでは、店外の事件でも要請があれば映像記録をドシドシ貸し出している、とのことです。


 警察の要請で監視カメラを設置し、警察の依頼に応じて、店内の映像記録(利用客の個人情報)を利用客の承諾もとらずに提出する、これが実態なのです。これでは、誰が、いつ、どのお店で、誰と一緒に、何を買ったのかという利用者の個人情報が警察に筒抜けです。これは、憲法で保障されている人格権のひとつであるプライバシー権(自己情報のコントロール権)の明白な侵害です。


 回答のなかでS‐E本社は、各店舗を「地域の生活安全拠点」と位置づけています。「生活安全拠点」とは、最近、警察が好んで使う用語です。警察は、コンビニを「第二の交番」として利用しようとしています。すでに、愛知県警は、名古屋市のコンビニ(サークルK土古町店)に警察直結の超高性能監視カメラを設置しました。


 警察と密接な関係を持つ警備会社・SOKをセンターとして、一元的に管理されるセブン‐イレブン全国監視カメラネットワークが作り出されているのは大問題です。しかも、これが住基ネットや警察の監視カメラネットワーク(Nシステム・街頭防犯システムなど)にリンクされれば、市民生活のあらゆる領域が丸裸にされてしまいます。S‐Eの各店舗は、地域の生活監視拠点≠ノなるのか。この疑念を私たちはますます深めざるをえません。


 私たちは、進む監視社会の危険性を広く訴えていくために、さらにとりくみを強めていこうと思います。

 この日(二十四日)に、私たちは、セブン‐イレブン本社側と直接会って、回答を文書でうけとった。ところが、この場に出てきたS‐E本社の代表(渉外部統括マネジャーと広報室統括マネジャー)の対応は居丈高そのもの。取材にきたジャーナリストのA氏が、名刺サイズの小型カメラで会談の様子を一枚写真に撮った。それだけで二人とも逆上し怒鳴り始めた。「無礼だろ!写真を撮るときには了解を得て撮るのが当たり前だろ」。


暴言―「この問題でメシを食っていこうっていうのか」


 そこですかさず、A氏が、「そういう無礼なことをセブン‐イレブンはお客様に対してやっている、ということを分かって欲しくてやったんですよ」、と説明。当会のメンバーも「写真撮影をするときは本人の同意をとるのが原則ですよね。セブン‐イレブンのお店ではそれもやっていない」、と突っ込んだ。


 これで、答えに詰まった彼らは、ますますいきり立って、名刺を差し出したA氏に向かって、「この問題で飯でも食っていこうってのか」などとヤクザ(警察?)まがいの口調で罵倒。さらに「マスコミの取材なんて話は聞いていなかった。マスコミがいると防犯の話はできない」「防犯だから手の内は明かせない」と吐き捨て、席を蹴って帰ってしまった。


 この対応には私たちもア然とさせられた。「防犯カメラは、お客様が安心して利用できるように設置しています」(S‐E広報室)というクセに、実際には、利用者の声は無視する、というのが、S‐E側の態度だ。A氏のチョットしたパフォーマンスによって、彼らの本当の姿が露わとなったということだろう。それにしてもS‐E本社がマスコミに暴かれたら困ると恐れていることとはいったい何だろうか。

日本大学名誉教授
 北野弘久さん

 12月20日、私たちは、セブン‐イレブンへの公開質問状を公表する記者会見を開催しました。この場で、つめかけた新聞・雑誌社の記者の方たちに、本会が行った監視カメラの調査結果とS‐E本社に提出した公開質問状、会としての見解を発表しました。


 続いて、共同代表の一人である日本大学名誉教授・北野弘久さんが「監視カメラが日本社会の中に浸透しつつある。善良な一般市民をモノと同じように管理するという体制が既成事実化しつつある。この恐ろしい事実をぜひマスコミのみなさんは報道してください」と訴えました。


 さらに、住基ネット差し止め訴訟の原告でもあり、Nシステムに反対する運動を進めている清水弘幸さんが、「セブン‐イレブン監視カメラと住基ネットとNシステム、これらが警察の下に一元化されれば、どうなるか。すでに国民一人一人に番号が付けられているわけですから、来年の八月にICカードが発行されれば、国民の行動がすべて記録され、国民のプライバシーは、丸裸にされる」と、監視社会の危険性を訴えました。この後、活発な質疑応答が行われました。

 この記者会見を受けて、各メディアが本会の公開質問状について報じました(21日、26日の毎日新聞朝刊、毎日インタラクティブ、共同通信・時事通信配信)。『サンデー毎日』(1月19日号)の記事(「監視カメラが映し出す『完全管理社会』」)、「日刊ゲンダイ」(1月8日付)の斎藤貴男さんのコラム「この国の真相」でも、本会の主張が取りあげられました。これらの記事によって、私たちの訴えは全国に伝わり、大きな反響を呼んでいます。

 


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